法曹研究グループの概要

 法科大学院における「実務と理論の架橋」という理念は、本研究グループが推進する研究活動においては、「各実定法領域においてクロスボーダー化する法実務に即した最先端法理論研究の推進」という形で具体化されており、その研究成果は、法曹の活動領域が国内司法およびそれをとりまく従来的なそれを大きく超えて、国際化、さらには国内的にも多様化しつつある中、ますます高度化する現代社会の法実務上の課題の解決に役立つことが期待される。また上記課題は、「分野融合型の領域の開拓」を全学的な目標の一つとして掲げる筑波大学としても、今後もますます積極的に取り組むべきものである。

 法曹研究グループは、法曹専攻(法科大学院)【参考情報:http://www.lawschool.tsukuba.ac.jp/】を主担当とする教員で組織され、実定法の基本分野(憲法、行政法、民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法)を満遍なくカバーし、研究者のみならず現役実務家をも構成員として擁する点を特色としている。本研究グループには、民刑事の各実務分野で、まさに上述のクロスボーダー化が進行しつつある法実務の現場で活躍する現役の弁護士が含まれ、また実定法の上記各分野を担当する研究者教員はいずれも、英米仏独諸外国いずれかを比較対象国としており、国内外の最先端の理論状況を常に注視しつつ研究活動を展開している。こうした、本研究グループを構成する実務家教員の研究者教員との間の日常的な連携と協働は、上記目標を実現するための不可欠の基盤となっている。

図 法曹研究グループの研究推進の枠組み